4 ◯議長(舘 勇将君) 日程第1
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において、
1番 野上達夫君 15番 高畠義一君 21番 盤若進二君
以上3君を指名いたします。
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会 期 の 決 定
5 ◯議長(舘 勇将君) 次に、日程第2 会期の決定を議題といたします。
今期定例会の会期は、本日から3月25日までの22日間といたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
6 ◯議長(舘 勇将君) 御異議なしと認めます。
よって、会期は22日間と決定いたしました。
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議 案 の 上 程
7 ◯議長(舘 勇将君) 次に、日程第3 議案第1号から議案第49号まで及び報告第1号を議題といたします。
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提 案 理 由 の 説 明
8 ◯議長(舘 勇将君) 市長 橘慶一郎君より提案理由の説明を求めます。
〔市長(橘慶一郎君)登壇〕
9 ◯市長(橘慶一郎君) 平成20年3月定例会の開会に当たり、私の市政運営に対する所信の一端を申し述べます。あわせて、本日提出いたしました平成19年度補正予算及び平成20年度予算並びに条例その他の議案について、その概要を御説明申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。
去る1月25日、
市議会議員各位をはじめ多くの皆様に御臨席を賜り、高岡市
名誉市民竹平榮次様に対して高岡市名誉市民の称号を贈呈いたしました。竹平様の長年の御労苦と数々の御功績に改めて敬意を表するとともに、今後ますますの御健勝を心からお祈りを申し上げます。
さて、先月24日、寄り回り波と思われる高波が発生し、富山県東部沿岸を中心に大きな被害をもたらしました。この高波により、不幸にして亡くなられた方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表します。また、負傷された方々や家屋の倒壊などの被害に遭われた方々に対して心からお見舞いを申し上げます。
今回の高波によって、本市においても、伏木外港万葉埠頭の緑地や北防波堤などに甚大な被害が発生しました。本市といたしましては、国土交通省や富山県に対し、早急な復旧をはじめ、原因究明と抜本的な対策を講じていただきますよう要請したところであります。
現在、我が国は、本格的な人口減少と急速な少子・高齢社会の到来、高度技術・情報化の進展、地球規模での深刻な温暖化問題など、社会環境の大きな変化に直面しています。こうした変化に対応するため、低炭素社会への転換をはじめとする持続可能な
社会システムの構築が強く求められています。また、経済面においては、国際的な原油価格の高騰や
アメリカ経済の動向などの影響により、先行きには不確実性が強いと言われています。さらに、地方経済の景気回復には地域差が見られ、市民の家計においては、いまだこれを十分に実感できるものとはなっていません。
地方制度については、昨年から第2期の
地方分権改革の取り組みが進められています。国においては、地域間格差への対策として、
地方再生戦略に基づく取り組みや、
地方再生対策費の創設による
地方財政対策などが講じられることとなりました。地方の活性化は、まさに日本の活力の源であり、今後とも
地方交付税の財源保障、調整機能の回復など、地方財政の基盤強化と地域再生が総合的に推進されることが肝要であると考えています。また、国と地方の十分な協議のもとに、税源移譲をはじめ、国と地方の役割分担の見直しなどの諸改革が着実に推進され、真の
分権型社会が実現されることを期待しています。
本市としても、自己改革により行財政基盤を一段と強化し、真に効率的で持続可能な
行財政運営の確立と、住民ニーズに的確に対応できる行政の展開を図っていく必要があります。そして、自己決定、自己責任のもとに、魅力と活力ある
地域づくりを、市民の皆様の参加と協働によって進めていかなければならないと考えています。
さて、
東海北陸自動車道の全線開通が間近に迫り、将来の高岡の骨格となる社会資本の整備が着実に進展してきています。本市としては、今後、平成26年度までの
北陸新幹線開業への期待とともに、新たな交流の扉を開く、この大いなるチャンスを生かし、市民の皆様の夢と希望を一つひとつ着実に形にしてまいります。
また、ことしは、本市にとって開町400年に向けたステップの年と位置づけており、これから高岡が黄金の10年を走り抜き、より大きく飛躍するための布石とする年であります。今後とも、魅力あふれる豊富な歴史・文化的資産や
ものづくりの伝統を磨き、生かす取り組みをしっかりと進め、総合計画に掲げる
リーディングプロジェクトに重点を置きながら、各種施策、事業を着実に具体化してまいります。そして、市民の皆様との協働により、高岡らしさの創造とだれもが住みたいまち、行きたい
まちづくりを進め、元気な高岡を議員各位をはじめ市民の皆様と一緒になってつくり上げていきたいと考えています。
今後の市政運営につきましては、高岡開町400年に向けた事業の推進、
北陸新幹線の整備促進、
総合斎場建設事業の推進を当面する最重要課題として掲げ、これらに引き続き取り組んでまいります。
それでは最初に、高岡開町400年に向けた取り組みについて申し上げます。
本市では現在、開町400年を来年に控え、先人の英知と努力に感謝しつつ、今日の繁栄を祝い、高岡のさらなる飛躍を目指して、記念事業やイベントの取り組みを進めているところであります。
平成20年度は、首都圏を拠点とした情報発信の取り組みや、
東海北陸自動車道の全線開通に合わせた
PRキャラバンなど、
広報宣伝活動を一層強力に進めることにしています。また、本年9月には
プレイベントの開催を予定しており、現在、市民の皆様に広く参加、参画いただいている高岡開町400年
記念イベント実行委員会において、その企画作業が精力的に行われています。このほか、福岡地域内を運行する公営バスを活用した広報宣伝などにも取り組むことにしており、新市の一体化、そして新たなまちの発展を期して、
各種取り組みを
市民総ぐるみで進めていきたいと考えています。
次に、
北陸新幹線の整備について申し上げます。
鉄道・運輸機構では、
新幹線ルート沿線の自治会との道路や水路のつけかえなどの設計協議及び用地協議、用地買収を順次進めています。現在のところ、設計協議については、
新幹線附帯施設のうち設計に日数を要している一部の箇所を除き、自治会との協議を終えています。また、用地協議及び用地買収については、福岡地域での用地買収は順調に進んでおり、その他の地域でも、一部で用地買収が始まっています。
本市としましても、今後とも地元の皆様と十分に協議を行い、御理解を得た上で、鉄道・運輸機構や富山県と連携しながら、事業が順調に進みますよう引き続き努力してまいります。
新幹線新高岡駅(仮称)周辺の整備につきましては、新駅への
アクセス道路の
都市計画決定を終え、測量及び設計作業に着手する予定であります。今後とも、地元関係者の協力を得ながら、整備に向けた取り組みを着実に進めてまいります。
また、JR高岡駅周辺の整備につきましては、JR西日本との基本協定に基づき、
駅舎本体工事に向けた駅構内の工事が始まり、トイレや階段の移設工事、
ホーム停止位置の移動工事などを進めています。今後は、一日も早く完成しますよう、関係機関と連携しながら引き続き努力していきたいと考えています。
次に、
総合斎場建設事業につきましては、昨年9月に
斎場施設本体の工事に着手して以来、現在、工程表どおり順調に進んでいます。今後も、平成21年3月の完成を目指して、一歩一歩慎重に工事を進めてまいります。また、地区住民の融和に向けても、引き続き粘り強く取り組んでいきたいと考えています。
これらの最重要課題への対応をはじめ、さまざまな施策、事業の推進に当たりましては、市民の皆様と一緒になって取り組むことはもとより、広域的な連携を進めることなどにより、富山県西部地域全体の発展にも寄与できるよう精いっぱい努力してまいりたいと考えています。そして、今後とも、本市が目指す都市の将来像である「水・みどり・人 光り輝く躍動のまち 高岡」の実現に向けて全力を傾注してまいりますので、議員各位をはじめ、市民の皆様方のより一層の御支援とお力添えをお願い申し上げる次第であります。
それでは、これより平成20年度予算編成の基本方針、歳出予算及び施策の概要、歳入予算の概要について申し上げます。
最初に、平成20年度予算編成の基本方針について申し上げます。
本市の財政状況は、歳入面では、税源移譲の通年化に伴い個人市民税の若干の増が見込まれるものの、
住宅借入金等特別税額控除などの税制改正や原油、原材料高など、経済の不安定要素もあり、市税全体としては大きな伸びを見込めない状況であります。また、
地方交付税につきましても、国の
三位一体改革で大幅に削減されている上、平成20年度も減額となる見込みとなっており、
一般財源総額の確保は一段と厳しい状況にあります。
また、歳出面では、扶助費や過去に実施した大型事業に伴う公債費の義務的経費が高い水準で推移していることから、平成20年度も大変逼迫した収支状況が続くものと考えられます。
このような厳しい財政状況を踏まえ、予算編成に当たっては、これまで高岡市が抱える課題を解決するための施策の推進に重点を置く一方で、必要な財源を確保するため、
市民サービスに直接影響の少ない管理業務を中心に経費の削減に取り組みました。引き続き、国、地方ともに大変厳しい財政環境のもとで、
地方交付税や補助金の伸びは期待できないことから、
実質公債費比率など財政の健全化に関する指標に留意し、いかにして持続可能な
行財政運営を行っていくかが市政の大きな課題となっています。
今後とも、市税など自主財源の確保に努めながら、類似都市の状況も参考に、廃止、統合を含めた施設の
管理運営体制、
市民サービスや事業執行に必要な人員体制などを十分に検討し、より効率的な
行財政運営に努めてまいります。
一方、平成19年度にスタートした総合計画に掲げる事業については、合併特例債の活用を図るなどして、その着実な推進に取り組むこととしました。
また、議員各位の提言や、
タウンミーティングなどで市民の皆様からいただいた御意見などについても、一つでも多く形になるよう、できるものから予算に反映させていくこととしました。
こうした中、平成20年度予算では、総合計画の策定の過程で審議会委員や各界各層の皆様から出された御意見も念頭に置きつつ、総合計画に掲げる都市の将来像である「水・みどり・人 光り輝く躍動のまち 高岡」の実現に向けた予算に重点を置きました。また、住みたいまち、行きたいまち、みんなでつくるまちの3つのテーマを柱として、5つの
まちづくり目標に掲げる施策、事業を着実に推進することにしています。
まず第1に、住みたいまちにつきましては、安全、安心で快適な環境のもとで、子供たちが元気で健やかに育つ
まちづくりを進めます。特に、
医療費助成年齢の拡大や学校施設の耐震化への取り組み、通学路の安全確保など、子育てに関するさまざまな場面やニーズにきめ細かく対応していきます。
にぎわいの再生については、
中心市街地活性化基本計画に基づく新たな補助制度を創設し、
中心市街地での開業支援や
不動産流動化への支援を行います。また、引き続き、まちなかでの定住や快適な
住まいづくりを促進するための施策、
まちづくり交付金を活用したまちなかの
リフレッシュ事業に加え、新たに地籍調査に取り組むことなどにより、
中心市街地に人が集う
環境づくりを進めます。
生活環境の面では、
ディスポーザー排水処理システム、バイオマスの利活用などの生ごみの減量化に向けた取り組み、カラス対策など、きめ細やかな環境の整備を行います。
新たにスタートする
後期高齢者医療制度への対応や、生涯スポーツや
コミュニティ機能を担う施設の整備拡充、
高岡消防署南部出張所の整備や
自主防災組織の育成など、子供から大人までが健康で、安全に安心して暮らすことができる
地域づくりに向けた事業の充実を図ります。
第2に、行きたいまちにつきましては、ことしの夏に予定されている
東海北陸自動車道の全線開通を契機として、飛越能地域との広域連携や中京圏との
ネットワークづくりを強力に進めます。特にことしは、開町400年の
プレイベントや
全国街道交流会議などの
コンベンションが開催されます。これらの機会を通して、これまでの
世界文化遺産登録への取り組みなどの中で磨き上げてきた歴史・文化的資産や
ものづくりのわざと、都市景観などの高岡らしさをつなぎ、売り込むことで、多くの方が訪れる交流の
まちづくりを進めます。
さらに、JR高岡駅周辺や
北陸新幹線新高岡駅(仮称)周辺の整備、公共交通網や
幹線道路網の整備などの交流の
基盤づくり、工業団地の造成や企業誘致などにより、産業の
基盤づくりに努めます。
第3に、みんなでつくるまちにつきましては、合併から2年が経過し、さまざまな交流が生まれています。来年の開町400年に向けて、市民が一体となって取り組むさまざまな機会をとらえて、市民の交流が深まるよう努めていきます。また、
市民提案型協働モデル事業などの地域での自主的な取り組みや、さまざまな場面での市民の参加、参画を得ながら、18万市民がともに力を合わせ、ともに取り組む協働の
まちづくりを進めます。
このような基本方針のもとに予算を編成した結果、
平成20年度の予算規模は、
一般会計においては 669億8,917万1,000円
特別会計は、14会計の合計で 642億5,391万8,000円
総計では 1,312億4,308万9,000円
となっています。
続きまして、平成20年度主要施策の概要について、総合計画の柱に沿ってその主な内容を御説明申し上げます。
第1に、飛越能86万人のふれあいと交流のまちについて申し上げます。
まず、交流の
基盤づくりのうち、高岡駅・
新幹線新駅周辺の一体的整備につきましては、高岡駅周辺の再生・活性化や南北市街地の一体化を図り、高岡駅での
交通結節機能を高めるため、
橋上駅舎本体の建設、新しい氷見線線路の設置などの工事を進めます。また、
北陸新幹線の平成26年度開業を目指し、新幹線新駅への
アクセス道路などの測量、設計、さらには沿線地区での道路、排水路などの工事を行います。
市街地の整備につきましては、引き続き
戸出中之宮地区及び中曽根地区の
土地区画整理事業を進めていくほか、新たに木津地区の
土地区画整理事業に着手します。また、昨年に事業認可を受けた福岡駅前
土地区画整理事業につきましては、換地設計に取り組み、福岡駅前
周辺地区都市再生整備計画を作成します。
幹線道路網・
地域公共交通体系の整備につきましては、
都市計画道路中川和田線や市道戸出町1丁目4号線など、幹線市道の整備に努めます。また、
能越自動車道利活用調査や、
北陸自動車道新インターチェンジ設置に向けた関係機関との協議を引き続き行い、広域的な拠点としてふさわしい
交通ネットワークの充実を図ります。さらに、万葉線の
近代化事業として、5台目となる新型車両の導入に対する助成を行うなど、高齢者や障害者に優しい
地域公共交通の維持向上を図ります。
次に、魅力ある観光の
まちづくりのうち、観光資源の発掘と保存・活用につきましては、たかおか
観光戦略ネットワークによる観光のあり方の検討や、市内の観光資源の
ネットワーク化を図ることにより、高岡の魅力を全国にアピールしていきます。また、
社団法人高岡市観光協会が主体となって、
観光案内情報の充実や、
観光客受け入れ体制の整備が図られるよう事業補助及び委託を行います。
良好な都市景観の創出につきましては、
景観行政団体として、市民、事業者、そして市が一体となり、高岡らしい個性豊かな美しい都市景観を形成するため、景観計画の策定に取り組みます。また、
山町筋重要伝統的建造物群保存地区においては、引き続き
伝統的建造物の修理に対する支援を行い、無電柱化などによる町並みの整備を計画的に実施し、地域全体の歴史的景観の充実を図っていきます。
次に、もてなしの心あふれる
まちづくりのうち、広域観光の推進につきましては、
東海北陸自動車道の全線開通を機に、北陸と中京圏との人、もの、情報の交流拡大を図るため記念事業を開催するとともに、
長距離高速バスの運行支援を行います。また、
全国街道交流会議、
全国地域づくり交流会議、(仮称)ゆきみらい2009イン高岡などを開催し、交流の拡大に努めます。
また、イメージアップ・誘致活動の強化につきましては、各種大会や修学旅行など、
コンベンションの開催に対する支援を行い、
滞在型観光客を積極的に誘致していきます。
国際交流・国際観光の推進につきましては、
越前国際交流基金事業によるフォートウェーン市との高校生の交流や、イギリスのベバリー町への中学生の派遣事業を行います。
第2に、水・緑につつまれ安心して暮らせるやすらぎのまちについて申し上げます。
まず、元気あふれる健康の
まちづくりの推進のうち、地域福祉の推進につきましては、
障害者施策を総合的、計画的に推進するため、第2次高岡市
障害者福祉計画の策定に取り組みます。
子ども・子育て家庭への支援の充実につきましては、子育てを行う家庭の経済的負担の軽減を図る観点から、助成対象をこれまでの小学校就学前までから小学校3学年修了までに拡充し、本年10月から、入院、通院に係る本人負担額に対する助成を行います。また、子育てと仕事の両立支援として、自園型病児・病後
児保育事業に取り組み、引き続き民間保育所に対する
運営費補助や、
保育料軽減措置などを実施します。
障害者(障害児)福祉・
自立支援対策の充実につきましては、在宅生活における
支援サービスや、施設における訓練などの支援の強化に取り組みます。
高齢者福祉の充実につきましては、高齢者の生きがいや
健康づくり、社会参加を支援するなど、
高齢者福祉の一層の推進を図っていきます。また、平成21年度を初年度とする第4期
高齢者保健福祉計画及び
介護保険事業計画を策定します。
生涯を通じた
健康づくりの推進につきましては、地域ぐるみで取り組む
健康づくり事業などを充実強化し、健康で豊かな市民生活の実現を図ります。また、本年4月1日からは、40歳以上の方を対象に、
生活習慣病予防と医療費の適正化を目的とした
特定健康診査及び
特定保健指導が
医療保険者に義務づけられることから、所要の経費を計上しています。
医療体制・医療制度の充実につきましては、乳幼児の
各種予防接種や健康診査などを引き続き実施していきます。また、本年4月からは、富山県
後期高齢者医療広域連合とともに、
後期高齢者医療制度の実施に取り組んでまいります。また、
特定健康診査の個人負担分につきましては、市単独事業として助成します。
高岡市民病院につきましては、医師や看護師などの
医療従事者の確保に努めるとともに、新たに
医療従事者育成事業に取り組み、これまで以上に安全、安心で質の高い医療を提供してまいります。
次に、環境に配慮した
まちづくりの推進のうち、
環境保全意識の高揚につきましては、持続可能な
環境先進社会を形成していくため、高岡市環境指針をもとに環境条例を制定します。また、市民への環境に関する意識啓発についても引き続き取り組んでまいります。
環境保全対策の充実につきましては、美しい
まちづくり市民総ぐるみ運動推進事業として、引き続き生活環境美化推進事業や不法投棄防止対策事業を推進し、新たにごみ集積場カラス被害対策事業に取り組みます。
ごみの減量化・資源化の推進につきましては、不燃焼物処理場の埋立処分地の拡張や水処理施設の整備に取り組む一方で、施設の延命化を図るため、既存の埋立処分地の再生整備に取り組みます。また、生ごみ減量化対策として、
ディスポーザー排水処理システム設置支援事業、高岡マイ箸推進事業などにも取り組みます。
広域ごみ処理施設の整備につきましては、高岡地区広域圏事務組合において、広域ごみ処理施設の建設に係る環境影響評価書を作成するなど、事業の進捗を図ります。
次に、快適な生活環境の整備のうち、住宅・宅地の整備につきましては、PFI方式で整備を進めてきた蓮花寺市営住宅を買い取り、来春の供用開始を目指します。また、まちなか居住支援事業については、市街地でのまちなか定住促進の観点から、引き続き事業を実施してまいります。
生活道路の整備につきましては、市街地の宅地化を促すための道路整備に取り組むとともに、市道の改良、舗装、維持管理や街灯の整備を行っていきます。
上・下水道の整備につきましては、本年4月1日から、家庭用、事業所用などすべての水道メーター使用料の徴収を廃止し、水道料金を平均1.07%引き下げます。また、管路整備事業、鉛給水管更新事業、福岡地域の南部簡易水道整備事業を継続して行っていきます。さらに、下水道の整備につきましては、下水道事業財政計画に基づき、流域下水道、公共下水道の幹線整備を促進し、面的整備を推進していきます。
緑化の推進と保全につきましては、水と緑の森づくりとして、里山再生事業や緑の森再生事業に取り組みます。また、引き続き高岡古城公園リフレッシュ整備事業に取り組むほか、将来にわたって歴史的・文化的資産を保存、継承するため、高岡古城公園保全・活用方針の策定に取り組みます。
河川・海岸の保全・整備につきましては、準用河川内古川、守山川、加古川などの改修整備に努めていきます。
総合斎場の整備につきましては、総合斎場施設建設工事とその関連附帯工事に係る経費を計上しています。
次に、安全で安心して暮らせる
まちづくりの推進のうち、防災対策の充実につきましては、
自主防災組織の結成を促進し、地域における防災力の向上を図ります。また、地域住民の安全な居住環境を確保するため、急傾斜地崩壊防止事業や浸水対策にも取り組んでいきます。
交通安全・防犯対策の充実につきましては、引き続き、ガードレール、道路反射鏡などの交通安全施設を整備し、交通安全意識の高揚を図るために所要の措置を講じていきます。また、警察及び高岡防犯協会などの関係機関との連携を図るなど、地域安全活動の推進に努めてまいります。
消防・救急・救助体制の充実につきましては、
高岡消防署南部出張所を移転改築し、消防力の充実強化を図ります。また、救助工作車の更新や、国吉分団器具置き場の改修など、消防、救急活動の一層の充実に努めてまいります。
第3に、心豊かな人をはぐくみ万葉と前田家ゆかりの歴史と文化をたのしむまちについて申し上げます。
まず、生きる力をはぐくむ学校教育の充実のうち、確かな学力・豊かな心・健やかな体をはぐくむ教育の推進につきましては、学習障害などのある児童生徒に対して、学校生活での支援を行うため、スタディ・メイトを派遣します。また、いじめ、不登校防止対策として心の教育推進研究校における調査、研究を行うほか、心の教室相談員を配置します。
地域に開かれた特色ある教育活動の充実につきましては、社会に学ぶ14歳の挑戦事業を引き続き行います。
教育効果を高める教育環境の充実につきましては、子供の安全で快適な教育環境を確保するため、木津小学校校舎及び高岡西部中学校校舎の耐震補強工事や牧野小学校校舎の大規模改修工事を行います。また、戸出東部小学校の全面改築に向けた実施設計、定塚小学校及び伏木小学校の耐震補強実施設計、福岡小学校の全面改築に向けた基本設計を行います。このほか、伏木中学校グラウンドの改修工事、野村小学校校舎の屋上防水工事、南条小学校プールの改修、中田中学校体育館の屋根改修を行うなど、学校施設、設備の整備を計画的に進めていきます。また、児童生徒の減少期における今後の適正な学校規模と学校配置について検討を行います。
高等学校・高等教育機関の充実・連携につきましては、富山大学芸術文化学部が活力のある個性豊かな地域社会の形成、発展を目的として行う事業に対し助成します。
次に、豊かな人間性を培う生涯学習の推進につきましては、
東海北陸自動車道の全線開通を機に、東海地区の小中学校の校外学習を二上まなび交流館へ誘致するため、東海地区の教職員を対象とした体験型研修事業を行います。
次に、心にうるおいをもたらす地域文化の振興のうち、地域に根ざした芸術・文化活動の育成につきましては、高岡開町400年に向けた
プレイベントを実施するほか、
広報宣伝活動を行います。
文化財の保存・活用につきましては、近世高岡の文化遺産群が世界文化遺産暫定一覧表に記載されるよう引き続き取り組みます。また、近世高岡の文化遺産群の一つである木舟城跡隣接地を見学者用駐車場として整備し、誘導案内看板も設置します。さらに、武田家住宅の屋根保存修理、二番町の御車山の車輪や木舟町の御車山の幔幕の復元を行うとともに、勝興寺の保存修理に対する支援を行います。
次に、豊かなスポーツライフを実現する生涯スポーツの推進につきましては、総合グラウンドの整備に向けた基本計画の策定、福岡町西明寺地内でのパークゴルフ場の整備事業やグラウンドゴルフ場の適地調査に取り組みます。
第4に、
ものづくりの技と情熱がつくり出すにぎわいのまちについて申し上げます。
まず、多様な
ものづくりを支える
基盤づくりのうち、工業基盤の整備・企業誘致の推進につきましては、商工業振興条例などの企業立地助成制度の活用を図るなど、企業誘致に全力を傾注してまいります。さらに、新規企業の誘致や既存企業の拡張にも対応できるよう、福岡町大滝地内における工業団地の造成と、四日市工業団地の拡張に向けた調査を行います。
地場産業・伝統産業の振興につきましては、御車山をはじめとする文化財の保存修理を通して伝統工芸技術者を育成し確保するため、高岡地域地場産業センターが行う文化財等修理工房整備への助成を行い、地場産業の振興を図ります。また、コイ料理のコンテストや菅笠づくりの教室を開催します。
産業間の連携促進につきましては、市内企業と中京圏の企業との情報交流や人的ネットワーク形成を促進し、産業振興を図るため、
名古屋市において企業交流交歓会を開催します。
雇用・勤労者福祉の充実につきましては、障害者継続雇用奨励金の交付や、勤労者への融資制度に取り組みます。
金融対策の充実につきましては、中小企業の経営の安定合理化、設備の近代化などを支援するため、小口事業資金、中小企業振興資金や商工業活性化資金などの制度融資を通じて、中小企業者金融の円滑化に対応していきます。
次に、水・緑・食をはぐくむ農林水産業の振興のうち、農業の持続的発展につきましては、時代に対応した農業経営の構造改革を図るため、集落営農を推進していきます。また、農業者を含む地域住民による組織を対象として、農地や水を守る環境保全の活動を支援します。このほか、高岡市農業協同組合が事業主体となって取り組む、家畜排せつ物や食物残渣などを利活用する堆肥舎などの整備に対し助成するとともに、農業土木事業などの基盤整備事業についても取り組んでまいります。
農山村の振興につきましては、自然、産業、歴史などを生かして、地域の活性化を図るため、高岡里山交流センター(仮称)の整備に着手します。
林業の振興につきましては、水と緑の森づくり事業を進めるとともに、林道整備などの基盤整備事業に取り組んでまいります。
次に、にぎわいあふれる商業の振興のうち、商業・サービス業の振興につきましては、市内観光地における飲食・物販施設の誘導を図るため、補助制度を創設します。また、中田、戸出、福岡町の3商工会がその合併について協議、検討する高岡地区商工会合併協議会の運営に対して助成します。
中心市街地活性化の推進につきましては、昨年認定を受けた
中心市街地活性化基本計画に基づき、良好な市街地住宅の供給などを目的として、民間で整備する優良建築物などの整備に支援を行います。また、
中心市街地における開業支援やオフィス誘導など、不動産の流動化を支援するための補助制度を創設します。このほか、
中心市街地への誘客の増大や、にぎわいの創出を図るために、引き続き、高岡駅前地下街にぎわい創出事業、まちなかギャラリー事業、元気商業者・事業者への支援事業、坂下町通りの整備、御車山会館建設検討事業などに取り組みます。御旅屋セリオビルを管理運営するオタヤ開発株式会社に対しては、引き続き、本市中心商店街の振興を図るため、前年度よりも減額し、必要な融資を行います。
第5に、みんなで考えみんなでつくるみんなのまちについて申し上げます。
まず、みんなでつくるまちのうち、男女平等・共同参画社会の実現につきましては、男女平等推進プランに基づき、講座やイベントなどを開催します。
協働の
まちづくりにつきましては、中田地区コミュニティ施設の基本設計及び実施設計、地質調査を実施するとともに、伏木・戸出地区を含め、全市的な観点から、コミュニティ施設の将来的なあり方について調査、研究を行います。また、市民と行政の協働の
まちづくりの推進を目指し、協働のルールの普及に努め、地域の多様な課題について市民の発想を生かした提案を募集し、提案団体と行政が協働で課題に取り組む協働のモデル事業を実施します。このほか、「ふるさと高岡」市民
まちづくり事業や、ふくおか西山森林公園・伏木ふれあいの杜整備事業など、市民によるイベントやボランティア活動などに対する支援を行い、市民の持つ
まちづくりへのエネルギーが発揮できる
環境づくりを進めます。
市民に開かれた市政の推進につきましては、市民との対話による市政を積極的に推進するため、引き続き
タウンミーティングや市政モニター事業などを行います。
高度情報化の推進につきましては、入札制度の透明化を図るため、電子入札制度の導入に向けた取り組みを行うほか、市が保有する情報のセキュリティ強化や市民の情報格差是正対策にも取り組みます。また、いつでも、どこでも市税を納められるよう、コンビニエンスストアでも市税を納めていただける体制づくりを進めます。平成20年度は、固定資産税、市県民税及び国民健康保険税についてコンビニ収納ができるようにします。
第6に、新しい行財政の体制について御説明を申し上げます。
行財政改革につきましては、本年度策定した総合計画に基づく
まちづくりを着実に進めることを念頭に置きながら、高岡市行財政改革推進方針・集中改革プランに沿った、簡素・効率的で
市民サービスの維持・向上が図られる
行財政運営を一層推進します。
公共施設の適正配置と有効活用については、福岡地区での幼保一元化施設の開設に向けた取り組みや、市立学校の再編統合に向けた検討を進めます。また、公共施設の
管理運営体制や費用対効果を再点検し、実態に即した積極的な有効活用や経費の縮減を徹底するなど、公共施設の利便性と効率性の向上を図るほか、老朽化施設の整理や未利用資産の売却を進め、スクラップ・アンド・ビルドの視点に立った効率的な運用に努めます。
次に、職員数につきましては、中学校給食業務の委託の拡大をはじめとする民間活力の積極的な活用や執行体制の見直しなどにより事務事業の効率性を高め、職員を減員します。一方、安全、安心の観点から、消防体制、医療看護体制の確保、充実を図るほか、開町400年記念事業などの推進に向けて必要最小限の増員を行います。こうしたことから、平成20年度の当初における職員実数は、昨年度当初に対し、34人減の2,124人を見込んでいます。
また、経費節減の一環として実施している管理職手当の減額措置を継続します。特殊勤務手当の見直しにより職員給与の適正化を図るほか、物品購入や業務委託などに係る仕様や契約方法などの再点検を実施するなど、すべての施策に経営的な視点を取り入れながら、市民に開かれた
行財政運営に努めてまいります。
次に、歳入予算のうち、主なものについて御説明を申し上げます。
市税収入につきましては、285億4,637万8,000円を計上しています。各税目の見積もりに当たりましては、これまでの本市の税収動向、税制改正、地方財政計画などを踏まえて計上しています。
地方交付税につきましては、国の地方財政計画に基づいて試算の上、計上しています。
国庫支出金及び県支出金につきましては、事業内容、事業採択の見通しなどを見きわめ、それぞれの事業に見合った額を計上しています。
市債につきましては、
総合斎場建設事業や不燃焼物処理場施設整備事業の継続事業が最終年度を迎えることや、
北陸新幹線対策事業、高岡駅周辺地区整備事業をはじめとする総合計画に掲げる事業を合併特例債を活用しながら推進することから、昨年度より大きく増額となっています。
繰入金につきましては、厳しい財政状況を踏まえ、財政調整基金をはじめ各種基金について、基金の役割などを勘案しながら活用を図ることとしました。
次に、条例その他の議案について御説明を申し上げます。
条例議案につきましては、
後期高齢者医療制度の開始に伴い本市が行う事務を定める条例、企業立地の促進を図るための緑地面積率の緩和や課税の特例措置に関する条例など、5件を新規制定するほか、職員の育児短時間勤務制度の導入に関する条例、ひとり親家庭や乳幼児などへの医療費助成に係る対象年齢の拡大と所得制限の導入に関する条例、水道料金を引き下げるための条例など、18件の一部改正条例、このほか、ふるさと文化活動基金を廃止するための条例1件、合わせて24件を提案しています。
その他議案につきましては、幼保一元化施設の開設に向けた保育園舎の譲与、構成団体の変更に伴う一部事務組合の規約変更、
土地区画整理事業の施行に伴う字の区域の変更及び廃止など、5件を提案しています。
続きまして、議案第45号から議案第49号までの平成19年度一般会計及び特別会計の補正予算について申し上げます。
補正予算の規模は、
一般会計 5,685万6,000円
特別会計 13億6,353万4,000円
総 計 14億2,039万円
の増額であります。
以下、その内容について御説明を申し上げます。
公的資金の補償金免除繰上償還に関して、財政健全化計画及び公営企業健全化計画が財務省及び総務省から昨年12月に承認を受けました。この計画に基づき、本市では、平成19年度から平成21年度の3カ年で、金利5%以上の公的資金について約100億円の繰上償還に取り組むこととしています。このうち、今回は、平成19年度分として一般会計、下水道事業会計、農業集落排水事業会計、水道事業会計及び簡易水道事業会計の5会計で14億6,389万円を繰上償還するための所要額を補正するものであります。
最後に、報告案件1件につきましては、平成19年度一般会計補正予算の専決処分に係るもので、この冬の除雪に対処するため補正措置を講じたものであります。
以上、平成20年度予算をはじめ提出いたしました諸案件について、その概要を御説明申し上げましたが、何とぞ慎重御審議の上、よろしく御賛同賜りますようお願いを申し上げる次第であります。
10 ◯議長(舘 勇将君) 市長 橘慶一郎君の提案理由の説明が終わりました。
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質 疑
11 ◯議長(舘 勇将君) 議案第1号から議案第49号まで及び報告第1号のうち、議案第45号 平成19年度高岡市一般会計補正予算(第5号)から議案第49号 平成19年度高岡市簡易水道事業会計補正予算(第2号)までの5件は、急を要する案件でありますので、報告第1号 平成19年度高岡市一般会計補正予算(第4号)とあわせて直ちに審議いたします。
これより、議案第45号から議案第49号まで及び報告第1号に対する質疑を行います。
通告がございますので、発言を許します。25番 金平直巳君。
〔25番(金平直巳君)登壇〕
12 ◯25番(金平直巳君) 私は、議案第45号 平成19年度高岡市一般会計補正予算(第5号)から議案第49号 平成19年度高岡市簡易水道事業会計補正予算(第2号)までについて質疑を行いたいと思います。
これらの議案は、高金利の地方債の金利負担を軽減して市民の暮らし、福祉に振り向ける財源を生み出せるという点で評価すべき内容を持っています。私たち日本共産党議員団は、銀行からの高金利の借入金の借りかえや繰上償還も含め、高金利の地方債の利払いの節減を繰り返し提案してまいりましたが、当局には今後も地方債の金利負担の圧縮に向けた格段の努力を求めたいと思います。
さて、今回の公的資金の補償金免除繰上償還に当たり、国は地方自治体に財政健全化計画や行政改革を求めております。そこで、高岡市から示されております改革プランを中心にお聞きいたします。
まず、公的資金の繰上償還について、国は、財政健全化計画及び公営企業健全化計画の実施状況が不当に実施されていないと認められる場合には、繰上償還の減額または中止等をされることがあるというふうにしています。また、補償金免除枠を上回る効果を上げることが条件として計画が承認されますが、その計画の実施状況の判断、評価はどのように行われるのかお聞きしたいと思います。
次に、国の要請に対し高岡市が提示している行政改革のプランに沿ってお聞きします。
まず、平成22年度初までに全職員の8%、約180人を削減する計画となっていますが、その具体的な内容を示していただきたい。簡素で効率的な行政運営を行うことは当然でありますが、職員数削減による住民サービスの低下はあってはならないと思うわけでありますが、どのような対応を考えておられるかお聞きします。
次に、民間委託の推進が強調されていますが、市民に大きな衝撃を与えたインテック問題の教訓こそ今生かすべきです。そこで第1に、委託契約が遵守されているかどうかの恒常的なチェックの強化、現場への立入調査の実施、随意契約の抑制と一般競争入札の拡大、外部監査の早急な導入、以上の点について当局の見解をお聞きします。
次に、いわゆるPFI、民間資金を活用した社会資本整備の活用が言われておりますが、全国ではPFI方式を導入した公立病院の経営が苦境に陥っている事例として、2月25日付の日本経済新聞が事例を紹介しております。滋賀県の近江八幡市の市立総合医療センターを紹介しております。開業から1年で巨額の赤字が発生し、事業者との契約解除の動きが顕在化しているものであります。高知市でも、赤字が拡大して医療サービスの費用削減に向けた切り札として導入された病院PFIの是非が問われていると、このように警鐘を乱打しています。PFIの安易な導入は、かえって地方財政を困難に追い込むものとして注意すべきであります。したがって、厳格な検証、検討が必要だと思います。高岡市として、国に対し、PFIの是非の検証を要請すべきと思いますが、いかがでしょうか。
次に、公債費負担の健全化についてでありますが、起債発行の慎重な選択が必要とされておりますが、JR高岡駅周辺整備事業、新幹線新駅整備事業、総合体育館整備、総合グラウンド等の大型事業のコスト縮減が極めて重要と考えますが、どのような検討が行われているかお聞きいたします。
次に、第三セクターの適正な運営が指摘されておりますが、全国的にも第三セクターへの際限ない税金投入が自治体財政破綻の誘引となっています。そこで、オタヤ開発への市としての今後の指導の基本姿勢をお聞きいたします。また、北陸銀行等の支援策は具体化されたのかどうかお聞きいたします。さらには、私たちが繰り返し提案しております外部監査について、早急な実施を求めるものでありますが、お考えはいかがでしょうか。
次に、市税の収納率の向上について、その具体策はどうでしょうか。市税の減免、納税猶予を市民に周知し、納税意欲の高揚につなげてはいかがかと思いますが、御答弁をお願いいたします。
最後に、下水道会計での公的資金の繰上償還について、下水道使用料の値上げが条件のようになっておりますが、市民の長年の運動で水道料が昨年、ことしと2年連続で値下げされる中で、市民からこれは大変歓迎されております。こういう中で、下水道使用料の値上げというものは市民の理解を得がたいと私は思うのでありますが、いかがお考えでしょうか。
以上をもちまして私の質疑といたします。
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答 弁
13 ◯議長(舘 勇将君) ただいまの質疑に対する当局の答弁を求めます。市長 橘慶一郎君。
〔市長(橘慶一郎君)登壇〕
14 ◯市長(橘慶一郎君) ただいまの金平議員からの御質問のうち、私から、最初の公的資金の補償金免除繰上償還についての財政健全化計画及び公営企業健全化計画の実施状況の判断はどのように行われるのかという御質問にお答えを申し上げます。
今回の公的資金の補償金が免除される繰上償還につきましては、地方財政の健全化による将来的な国民負担を軽減するため、財政健全化計画及び公営企業経営健全化計画を策定し、徹底した行財政改革や経営改革を行う地方自治体を対象に実施することとされております。
そして、この健全化計画の策定に当たって幾つか要件があるわけですが、その一つとして、職員給与費や料金水準の適正化などにより財政融資資金の補償金免除額を上回る財政改善効果が示されることというものが定められているわけであります。
こうしたことから、この計画に私どもが掲げてまいります職員給与費や料金水準の適正化、こういったことの目標についての実施状況につきましては、何らかの方法でチェックされるものと考えております。ただ現在のところ、具体的にその方法については示されていないということであります。
いずれにいたしましても、簡素で効率的な行財政の推進を目指す高岡市といたしましては、現在予定している繰上償還額すべてが実行でき、成果を皆様に還元できるよう、この財政健全化計画及び公営企業経営健全化計画を着実に実施していきたいと考えております。
以下の答弁については、各部長からよろしくお願いいたします。
15 ◯議長(舘 勇将君) 総務部長 須藤節雄君。
〔総務部長(須藤節雄君)登壇〕
16 ◯総務部長(須藤節雄君) 私からは、行財政改革に関する施策に関連して、3点についてお答えをいたします。
1点目は、職員数削減の具体的内容、そして削減による住民サービスの低下はあってはならない、どのように対応するのかということでございます。
集中改革プランに掲げます職員数の適正化は、事務事業及び組織機構の見直し、民間活力の導入などを積極的に推進しながら、平成22年度初までに約80人程度の減員を図ることを目標としたものであります。この平成20年度初までに約130人程度の減員を見込んでおりまして、2年後の平成22年度初までにはプランの目標を達成できるものと考えております。
職員数の削減に当たりましては、今後とも安全、安心の分野に配慮するとともに、事務事業及び組織機構の見直しや民間活力の積極的な活用を行い、継続性のある組織体制を確保しながら住民サービスの維持向上に努めていきたいと考えております。
2点目であります。民間委託の推進が強調されているが、インテック問題の教訓をどう生かしていくのかということでございます。
委託業務は、施設管理業務や情報処理業務などさまざまありまして、これまで高岡市契約に関する事務マニュアルに基づいて運用してきておりましたが、これに加えて、随意契約及び情報処理システム業務における発注時の留意事項を内容とした続高岡市契約に関する事務マニュアルを整備しております。現在は、これらのマニュアルに基づき、担当課において契約の履行状況について定期に随時にチェックしているところであります。
また、担当課が随意契約を行おうとする案件につきましては、事前協議調査票を情報政策課、契約検査課に提出し、その中で競争性の導入が可能なものにつきましては競争入札に移行するよう指導しているところであります。
なお、情報処理業務につきましては、平成18年度より内部監査を実施しておりまして、本年1月に監査項目を充実し、セキュリティと運用面のバランスのとれた、より精度の高い監査の実施に努めてきているところであります。外部監査の導入などにつきましては、今後こうした内部監査の効果を確認しながら、その必要性等について研究もしてまいりたいと思っております。
次に、6点目であります。市税の収納率の向上について、その具体策。市税の減免及び納税猶予を市民に周知し、納税意欲の高揚につなげてはどうかということでございます。
高岡市では、市税の収納率の向上対策として、1つには口座振替制度の普及拡大、休日・夜間でも市税の納付が可能なコンビニ収納の実施、休日・夜間の臨時納税相談窓口の開設、納税推進員による戸別訪問、専門的知識を有する税務アドバイザーの活用による差し押さえの強化、差し押さえ物件のインターネット公売などに取り組んでいるところであります。
市税等の減免、納税猶予につきましては、地方税法、市税賦課徴収条例等の規定に基づき、貧困により生活のため公私の扶助を受けている方、自然災害や火災などの災害を受けた方、一度に支払いが困難な世帯などを対象に実施しております。また、これらの事由に該当すると思われる方からの相談、申請があれば、それぞれの内容に応じてきめ細かな対応をしているところであります。
なお、市税の減免や納税猶予など税に関する情報につきましては、市のホームページに掲載するとともに、「市税のしおり」などを通じて周知に努めているところでございます。
以上でございます。
17 ◯議長(舘 勇将君) 経営企画部長 岩坪正人君。
〔経営企画部長(岩坪正人君)登壇〕
18 ◯経営企画部長(岩坪正人君) 私からは、行財政改革に関する施策に関連しての2点についての御質問にお答えいたします。
まず最初に、PFIの活用について厳格な検証、検討が必要では。国に対してPFIの検証を要請すべきではとのお尋ねに対してお答えいたします。
PFIは、民間活力を活用した効率的な事業手法の一つと位置づけられております。本市の集中改革プランの中でも、PFIによる公共施設の整備の検討を具体的な取り組み事項として掲げております。
本市におきましては、平成17年7月に策定いたしました高岡市PFI活用ガイドラインに沿って、PFIの導入効果などを検証することとしております。現在進められている蓮花寺市営住宅の建てかえ事業につきましても、このガイドラインに基づく検証の結果、一定の導入効果が見込まれたことから、PFI手法により取り組んだものでございます。
PFI手法の採用につきましては、建設からその後の管理運営を含めたライフサイクルコストを公共事業方式による施設整備、指定管理者制度や業務委託といった施設の建設、管理運営に係るさまざまな実施形態とも十分に比較した上で検討することが必要であると考えております。
議員御指摘の事例などにつきましては、まずは個々のプラン設計に無理がなかったのかという観点から個別に検証される必要があると考えております。今後、国による制度の見直しが実施されるようであれば、その動きにも十分注視していきたいと考えております。
次に、公債費負担の健全化について、起債発行の慎重な選択が必要とされている。大型事業のコスト縮減が重要であるが、どのような検討が行われているのかというお尋ねにお答えいたします。
起債残高の増加は、将来の公債費の増加につながり、財政構造の硬直化をもたらすこととなるため、常に財政の健全化に関する指標を注視し、起債残高の適正管理に努めていくことが必要であります。
一般会計の起債残高につきましては、平成15年度末の約872億円をピークとし、平成18年度末には約841億円と約31億円を減少させてきたところでございます。しかしながら、平成20年度は、
総合斎場建設事業、不燃焼物処理場整備事業など最終年度を迎える継続事業や、高岡駅周辺地区整備事業をはじめとする総合計画に掲げる事業を合併特例債を活用しながら推進することから、年度末の起債残高は一時的に増加する見込みとなっております。
今後、高岡駅周辺地区整備事業、
新幹線新駅周辺整備事業、総合グラウンド整備事業など大型事業がメジロ押しとなるため、事業の推進に当たりましては、適正な事業規模、整備水準の検討や効率的な実施方法に努めるなど、極力、建設コストの縮減を図っていきたいと考えております。また、補助制度や交付税措置のある有利な起債の活用を図るなど、起債残高の抑制にも努めてまいりたいと考えております。
以上で答弁とさせていただきます。
19 ◯議長(舘 勇将君) 産業振興部長 荻原隆夫君。